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腕時計の電池の寿命と電池交換が必要なタイミング

eastend 2017年10月4日 水曜日 by eastend

腕時計は数年程度使っていると電池が切れてしまいます。電池交換をしないと腕時計の針が動かなくなってしまうほか、電池から液漏れを起こしてしまうことで時計自体が故障してしまうかもしれません。一方、液漏れが怖くて電池を抜いた場合、機械内部にゴミが入って故障する可能性もあるようです。では、腕時計の電池交換にふさわしいタイミングはいつなのでしょうか。実は、一般的な腕時計の電池の寿命や電池切れ予告のサインなどを知ることで、腕時計の故障を防ぐことができます。ここでは、腕時計の電池交換のタイミングについてご紹介します。

腕時計の電池の寿命

時計に使う電池の寿命はまちまちです。メーカー公式見解の寿命は取扱説明書に書いてありますが、腕時計の種類によって電池の寿命はおおむねわかります。時計のタイプ別に目安の寿命を見てみましょう。

3針タイプ

時針・分針・秒針の3本の針があるタイプです。ムーヴメントによりますが、一般的には酸化銀電池で2年から3年ほど、リチウム電池で5年から10年ほど使用できると言います。近年は、消費電力の少ないムーヴメントが作られているためです。

2針タイプ

時針・分針の2本の針があるタイプです。2年から3年が一般的ですが、3針タイプより消費電力が少ないため寿命が5年ほど持つこともあります。2針タイプでは、酸化銀電池を使うケースが多いです。秒針がない代わりに、分針が数十秒ごとに動く時計が少なくありません。ドレスウォッチに使用されることが多いです。

クロノグラフ

3針タイプにストップウォッチ機能(クロノグロフ)が付いたタイプです。ストップウォッチを使用するほど電力を消耗するため、電池の寿命が速くなります。だいたい2年から3年程度で電池の寿命を迎えることが多いです。

デジタル

デジタル表示で時間が表示されるタイプです。針を使った腕時計よりも電池の持ちがよく、3年から5年ほどは電池交換の必要がありません。ただし、バックライト機能やその他の機能を作動させると寿命が短くなります。

電池の種類

腕時計で使用するだけでも電池の種類は50種類以上存在します。腕時計の機種ごとに使用すべき電池が異なるため、長く持つような電池を入れることはできません。

時計の電池交換を怠ることで起きるトラブル

時計に入っている電池はやがて寿命を迎えます。このまま放置しておくと時計に悪影響を及ぼす可能性があるため、早めに電池交換をすべきです。どのような現象が起こるのでしょうか。

過放電

寿命を迎えた電池はわずかに放電を続けています。時計を動かすだけの電圧はありませんが、継続して放電を続けるいわゆる「過放電」の状態です。過放電状態になると電池の内部に水素ガスを発生させますが、電池は安全弁から水素ガスを放出します。そのため、過放電になったからといって電池は破裂しません。ただし、後述しますが電池から液漏れを起こしてしまう点に要注意です。

緑青

過放電時、電池からはアルカリ液が放出されています。液漏れ(漏液)は時計の内部に侵食し、さまざまな部分を汚してしまうため厄介です。電池切れした腕時計の電池を放置すると、アルカリ液が漏れ出すと電池自体に緑青が発生します。緑青がもたらす被害はいわゆるサビと変わりません。たとえば、腕時計のムーヴメントにまで緑青が侵食すると、針(ハンズ)を止めたり遅れを作ったりする原因です。また、文字盤に広がってしまった場合、美観を損ねてしまうこともあります。

電池を抜いた場合のトラブル

電池の過放電を防ぐため、腕時計から電池を抜きたい人もいると思います。しかし、腕時計に電池を抜く行為はスキマを作ってしまい、機械内部にゴミが入ってしまうかもしれません。常に電地交換を行い、過放電や緑青を防ぐとともにゴミが入らないように対策しましょう。

腕時計の電池切れを未然に防ぐチェックポイント

腕時計は寿命を知らせるサインを発します。そのため、きちんと観察していたら未然に電池切れを防げるはずです。早めに電池交換をするため、アナログタイプとデジタルタイプの時計のチェックポイントをご紹介します。

腕時計の寿命予告機能

電池が少なくなると電池交換のサインを発する腕時計もあります。寿命を迎える数日前から1日前になると、腕時計の寿命予告を行う機能です。すぐに電池が切れてしまうため早めに電池交換するようにしましょう。

アナログタイプの時計

アナログタイプの時計の場合、秒針が2秒から5秒ほど飛びます。時間自体は正確に動いていますが、秒針の動きが大きく不自然に感じるでしょう。

デジタルタイプの時計

デジタルタイプの時計の場合、表示画面が点滅します。アナログタイプの時計と同様に正確な時間を刻んでいます。

電池の寿命は予測しづらい

一般的に、腕時計に使用する電池は安定した電流を流しています。しかし、一定期間を過ぎたら突然電圧がなくなるケースも少なくありません。腕時計の電池は電池残量を測定することができず、突然電圧がなくなって時計が止まることも多いのです。

電池交換時に時計が止まった場合

腕時計の電池が切れたら早急な電池交換が大切です。しかし、電池交換をしたのにも関わらず、すぐに電池が止まってしまうこともあります。どのような原因があるかを見てみましょう。

本体内部の故障

機械内部にサビや緑青などの汚れがあったりリューズが故障していたりすると、すぐに時計の針が止まったり遅れたりします。また、最近の腕時計は機械内部の汚れがあったとき、通常の数倍の力で時計を動かすため電池の消耗スピードが速いです。3か月程度で電池切れしてしまうため、分解掃除その他の修理を行いましょう。

油劣化

5年以上腕時計を使用している場合、時計の機械に使う油が劣化してしまいます。すると、歯車の回転が悪くなってしまい、これを挽回するために消費電力が増えてしまうのです。その結果、本体内部の故障と同様、電力の消耗が大きくなってしまいます。油を注さない限りは電池の寿命が短くなってしまい、電池交換をするだけでは意味がありません。

電池交換できない腕時計の種類

近年、さまざまな腕時計が登場しました。腕時計のなかには電池交換ができないものも存在します。どのような時計が電池交換できないか見てみましょう。

ファッションウォッチ

時計店以外で販売するような時計のなかには、使い捨てタイプのものも少なくありません。ファッションウォッチや雑貨時計と呼ばれていますが、電池交換を想定していないものも多いです。また、一度裏ぶたを開けるともう閉められないものもあります。

防水時計

防水時計の場合、防水テストをお引き受けできない場合があります。裏ぶたを開けてしまうと機密性が落ちてしまい、元の状態に戻せないことがあるからです。メーカーへ送って修理を依頼するか、修理を諦めて交換するかを決めましょう。

腕時計は電池の寿命があります。タイプ次第で目安となる寿命は決まっているため、ひとつの指標としておくとよいかもしれません。寿命予告機能を搭載したタイプもあるため、電池切れの直前で電池交換のタイミングが事前にわかるものも多いです。腕時計が故障してしまうリスクを考えると電池交換は重要なものですが、自分で交換するときに時計が故障してしまう恐れがあります。電池の寿命が切れたら、すぐに時計店に電池交換を依頼するとよいでしょう。