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こんなに大きなトラブルに!時計のガラス割れが起きると困ること

eastend 2017年8月29日 火曜日 by eastend

時計の文字盤や分針、時針などは、そのままさらしていると外部からの衝撃を受けて傷を負ったり破損したりしてしまいます。その衝撃から守るのが、文字盤の上のガラスです。このガラスは風防と呼ばれ、時計の機能を守っているのです。しかし時計を使っているうちに衝撃を受け傷や割れなどが入ってしまうことがあります。

このような時計のガラス割れが起こると、時計の機械自体を故障させる原因にもなってしまいます。ガラス割れによって起こりうるトラブルや修理費用の相場、そして故障したときの対応方法について覚えておきましょう。

時計のガラスの役割と種類

上記でも触れたとおり、時計の文字盤の上を覆っているガラスは風防と呼ばれます。この風防の役割や、どのような種類があるのかについて挙げていきます。

ガラス(風防)の役割

風防は、時計の文字盤や分針、時針などの外側部分を守るだけではなく、時計の内部機械を守るためにも機能する部品です。物理的な衝撃のほか、水やほこりなどが入り込まないように保護する役割を持ちます。また、水圧に耐えるという目的もあるのです。さらには、風防をつけることで文字盤が見やすくなり、使い勝手がよくなるという利点もあります。

ガラスの種類

風防は、耐久性や見やすさを考慮して素材が選ばれています。使用されているガラスにも種類があり、ガラス以外が使われることもあります。風防に使われる主な素材の種類は以下のようなものです。

・クリスタルガラス
透明度が高い高級ガラスで、食器にも使われることがあるものです。光の屈折率を上げることで視認性もよくなるため、さらに上品な輝きを放ちます。このような高品質のガラスができるのは、製造段階で酸化鉛などを混ぜているためです。美しさだけではなく耐摩耗性にも優れています。

・サファイアガラス
サファイアガラスは、アルミナと呼ばれる物質を人工的に結晶化し、宝石のサファイアと同じ性質を持ちながら、ガラスのように無色透明な物質を作り出したものです。クリスタルガラスに比べて、かなりの強度を持つのが特徴で、割れにくい・熱に強い・耐摩耗性が高く傷がつきにくいなどのさまざまな利点があります。

・プラスチック
プラスチックの風防は主にアンティーク時計によく見られるものです。上記2つがガラス割れを起こしてしまうリスクがある一方、プラスチックは衝撃を吸収しやすく割れにくいという特徴を持ちます。しかし、その柔らかさから傷がつきやすいのが難点ですが、表面を磨けばすぐにもとの滑らかな状態を取り戻せるのが特徴です。

特殊加工

特にクリスタルガラスやサファイアガラスが風防に使われている場合、時計の見やすさや美しさを求めるために特殊加工を施していることがあります。

・ドーム加工
風防の表面をドーム状にし、曲線を生む加工です。これにより、盤面に立体感が出て高級感を演出することができます。

・無反射コーティング
通常のガラスは、光の反射によって向こうを見渡せなくなることがあります。この光の反射を抑えて盤面を見やすくしたのが無反射コーティングです。

時計のガラス割れ

時計のガラス割れについては、時計の破損の中でも起こりやすいトラブルであるといえるでしょう。特に腕時計に関しては、使い方によって落としたりぶつけたりすることは多々起きるはずです。こうした衝撃が時計に加わってしまった結果、ガラス割れが起こってしまいます。

ガラス割れの症状

ガラス割れが起きたとき、風防に起きる症状にはさまざまなものがあります。たとえば、以下のような状態が主に考えられます。

・ヒビが入る
・完全に割れてかけらが落ちてしまう
・細かく割れて粉々になってしまう

このような状態になると文字盤が見にくくなるだけではなく、ガラスのかけらで怪我をしてしまう可能性もあるでしょう。

ガラス割れによって時計自体の故障も

時計の風防は、文字盤や分針、時針などを外部の衝撃から守るためにあります。そのため、これがガラス割れを起こしてしまうと、守っていた文字盤に弊害が出ることになります。さらに、その症状がヒビ程度のものだったとしても、文字盤のみならず時計の内部にまで影響を及ぼす場合があるのです。では、風防のガラス割れによって考えられる弊害を見ていきます。

・文字盤や分針、時針などの破損、さび
・水が内部に入り込んで風防が曇る、水滴がつく
・水やガラスのかけらが内部に入ることで、機械部分が故障する

このように、時計の機械部分に直接被害が及んでいない場合でも、風防が壊れたまま使い続けた結果、本当に故障してしまうことは十分に起こりえます。また、風防にヒビが入った程度だと思っていても、そのまま使っているうちにヒビが大きくなり、ガラス割れにつながる場合もありますから、早めに修理業者に交換を依頼するのがおすすめです。

ガラス修理費用の相場と修理方法


時計の風防に異常ができたとき、その素材や症状によって修理費用は異なります。では、素材別に修理費用の相場と修理方法を見ていきましょう。

クリスタルガラス

クリスタルガラスはプラスチックよりも傷がつきにくい反面、ガラスであるため衝撃で割れやすい素材です。ガラス割れを起こしてしまった場合は交換することになり、修理費用は10,000円~20,000円程度となるケースが少なくありません。ちなみに傷がついた場合、磨いても修復ができませんから、どうしても傷が気になる場合もガラス割れの際と同様に交換となります。

サファイアガラス

非常に硬く強度があるサファイアガラスは、クリスタルガラスよりも傷つきにくく丈夫です。ただし、やはりガラス割れを起こしてしまうことはあり、その場合は交換することになるでしょう。また、サファイアガラスは加工しにくいなどの点から、交換にかかる修理費用も高額になりがちです。その費用は30,000円ほどかかることもあります。また、サファイアガラスも傷がついた場合には研磨での修復不可ですから、傷が気になるなら交換しましょう。

プラスチック

プラスチックは比較的割れにくい素材ですが、それでも強い衝撃を与えると割れてしまうことはあります。その場合は交換となり、かかる修理費用はだいたい4,000円~8,000円くらいです。ちなみに、プラスチックは表面を磨くことでちょっとした傷なら修復することが可能ですから、それも修理業者に依頼してみるといいでしょう。表面の研磨であればだいたい3,000円くらいからが相場です。

ガラス割れのセルフ修理と注意点

もしガラス割れが起きたとき、パーツを手に入れることができればセルフ修理も不可能ではありません。では、ガラス割れの際のセルフ修理の手順を見ていきましょう。

裏蓋を開けて機械を出す

裏蓋については、こじ開け式やスクリュー式、ねじ留め式などがあります。こじ開け式とスクリュー式については、専用の器具がないと開けるのが難しいですが、ねじ留め式なら小さなドライバーがあれば開けることができます。そしてリューズを外し、機械を中から取り出します。

風防を外す

ベゼル(枠)と風防、文字盤だけになったら、内側から風防を押し上げてベゼルから風防を外します。このとき、ベゼルと風防の間に汚れがたまっていたら、掃除も一緒にしておきましょう。

新しい風防をはめる

ベゼルに新しい風防をはめていきます。丸形の風防ならパッキンがついていることが多いですから、新しいパッキンをはめてから風防を取り付けます。それ以外の形であれば弾性のある接着剤で固定することになります。

自分でもできる風防のセルフ修理の方法を紹介しました。注意点は、作業中に機械取り出したり戻したりするとき、無駄にベタベタ触らないようにすることです。時計の機械は非常に精密ですから、ちょっと指が当たったくらいでも故障の原因となる場合があります。それによって、せっかく風防が新しくなっても時計本来の機能を果たさなくなってしまうのです。

時計の風防にトラブルが起きてしまったときは、少しでも早く修理業者に処理を依頼するのが賢明です。そんな急ぎの修理は、時計修理のプロがそろったリパラトーレにご依頼ください。リパラトーレは風防のガラス割れの交換はもちろん、プラスチック風防の研磨にも対応しています。さらに、時計をすべて分解し洗浄や部品交換などを行うオーバーホールまで、幅広くお任せください。